両陛下、文楽公演を鑑賞
文楽を鑑賞される天皇、皇后両陛下=13日午後、東京都千代田区の国立劇場(代表撮影)
天皇、皇后両陛下は13日、東京都千代田区の国立劇場で、同劇場の開場50周年を記念した文楽公演「近松名作集」を鑑賞された。
近松門左衛門の名作を特集した公演で、両陛下は客席後方の特別席から第一部「平家女護島」のうち「鬼界が島の段」を鑑賞。流刑になった僧、俊寛の免罪をめぐる悲劇的な物語に熱心に見入り、幕引きの際は大きな拍手を送っていた。(2017/02/13-15:44)
http://www.jiji.com/jc/article?k=2017021300804&g=soc
鬼界が島の場
鹿ケ谷の陰謀を企て平家転覆を企んだ俊寛・成経・康頼の三人は、鬼界ヶ島に流され早三年。彼らの流罪には刑期がなく、死ぬまでこの島にいなければならなかった。食べるあてもなく、たまにくる九州からの船に硫黄を売ったり、海草を食べたりして食をつないでいた。物語は、この地に住む海女千鳥と結婚することを成経が打ち明けるところから始まる。島にきて以来の絶望的な状況の中起こった、数少ない幸福な出来事を歓びあう三人と千鳥。そして形ばかりのことながら、成経と千鳥は俊寛と康頼の前で祝言の杯を交わすのだった。
するとそこへ、大きな船が島を目指してやってくるのが見える。何事かと皆は驚くがそれは都からの船であった。船が浜辺に着くと中から上使の妹尾が降りてくる。妹尾は彼らの流罪が恩赦されたことを伝える。建礼門院が懐妊したため、平清盛が恩赦を出したのだ。夢かと喜びあう三人だったが、妹尾が読み上げる赦免状の中に、なぜか俊寛の名前だけ無い。俊寛は赦免状を手に取り何度も内容を確認するが、やはり自分の名前だけが見当たらない。 俊寛は清盛から目をかけられていたにも関わらず裏切ったので、清盛の俊寛に対する怨みは深く、それゆえ俊寛だけが恩赦を受けられなかったのだ。妹尾はそう憎々しげに俊寛に伝えた。
喜びの後の突然の暗転に打ちひしがれて俊寛は泣き叫ぶ。だがそこへもう一人の上使である基康が船から降りてきて、俊寛にも赦免状が降りたことを伝える。俊寛にだけ恩赦が与えられないのを見兼ねた平重盛が、別個に俊寛にも赦免状を書いていたのだ。これで皆が帰れる。そう安堵して三人が船に乗り込み、千鳥がそれに続こうとすると、妹尾がそれを止める。妹尾がまたも憎々しげに言うには、重盛の赦免状に「三人を船に乗せる」と書いてある以上、四人目に当たる千鳥は乗せることはできないというのだ。
再び嘆きあう三人と千鳥に、妹尾が追い撃ちをかける。妹尾が言うには、俊寛が流されている間に、清盛の命により俊寛の妻の東屋が殺されてしまったのだ。しかも東屋を斬り捨てたのは妹尾であるという。都で妻と再び暮らす、そんな夢さえも打ち砕かれた俊寛は、絶望に打ちひしがれる。妻のない都にもはや何の未練もなくなった俊寛は、自分は島に残るから、かわりに千鳥を船に乗せてやるよう妹尾に訴える。しかし妹尾はこれを拒絶し、俊寛を罵倒する。思い詰めた俊寛は、妹尾の指していた刀を奪って妹尾を斬り殺す。そして妹尾を殺した罪により自分はここに留まるから、かわりに千鳥を船に乗せるよう、基康に頼む。
こうして千鳥の乗船がかない、俊寛のみを残して船が出発する。しかしいざ船が動き出すと、俊寛は言い知れぬ孤独感にさいなまれ、半狂乱になる。船の手綱をたぐりよせ、船を止めようとするが、無情にも船は遠ざかる。孤独への不安と絶望に叫び出し、船を追うが波に阻まれる。船が見えなくなるまで、船に声をかけ続けるが、声が届かなくなると、なおも諦めずに岩山へと登り、船の行方を追い続ける。ついに船がみえなくなる。そして俊寛の絶望的な叫びとともに幕となる。
、、、(爆wwwwwwwww
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