彦人大兄命

彦人大兄命（ひこひとおおえのみこと）または大江王は、古墳時代の皇族。景行天皇の皇子で、母は伊那毘若郎女（稚武彦命の女）。真若王という同母兄がいる。『古事記』では、母は迦具漏比売とされる。しかし、彼女は大江王の異母兄日本武尊の曾孫に当たり、景行天皇は直系の卑属を娶ったことになる上、景行天皇が長寿であれば一応理論上は不可能ではないものの年齢的にかなり無理がある^[1]（現に、『日本書紀』では応神天皇の妃となっているし、『古事記』でも彼の名前の重複が認められる）ことから誤記と思われる。異母妹の銀王（しろがねのみこ）を娶り大中姫（甥の仲哀天皇妃）等を儲けた。

倉見別くらみわけ

「日本書紀」にみえる豪族。

犬上氏の祖。仲哀(ちゅうあい)天皇死去の翌年,麛坂(かごさかの)皇子と忍熊(おしくまの)皇子が神功(じんぐう)皇后にそむいたとき,五十狭茅宿禰(いさちのすくね)とともに皇子側についたという。

犬上御田鍬（いぬがみのみたすき、生没年不詳）は、飛鳥時代にあたる7世紀前半・日本の人物。姓は君。三田耜とも書かれる。最後の遣隋使および最初の遣唐使を務めた、大和朝廷の中級官吏・外交官の一人。冠位は大仁。
概説犬上氏（犬上君）は日本武尊の子・稲依別王の後裔とされる^[1]近江国犬上郡^[2]発祥の豪族である。御田鍬は建部倉宇志の子で、子に白麻呂がいたとする系図がある^[3]。
614年7月24日（推古天皇22年6月13日）最終となる遣隋使として犬上君御田鍬は矢田部造（名不明）とともに隋に渡った^[4]。翌推古天皇23年（615年）9月に百済使を伴って帰国した。
舒明天皇2年（630年）に、犬上君三田耜は薬師恵日とともに唐に遣わされた。このとき二人は大仁の冠位であった。唐は高表仁に三田耜を送らせ、8月に対馬に着いた。学問僧霊雲・僧旻、勝鳥養、新羅の送使も行をともにした。高表仁は10月4日に難波津に着き、翌年1月26日に帰国したが、この間の三田耜らの動向は明らかではない。