がん医療 独自の主張でベストセラー 医師の近藤誠さん死去
独自の主張でがん医療の在り方に一石を投じた医師の近藤誠さんが13日に亡くなりました。73歳でした。
近藤さんは1948年に東京都で生まれ、慶応大学医学部を卒業後、慶応大学病院でがんの放射線治療を行い、乳がんの治療で乳房全体を手術で切除することが多かった1980年代に、乳房を温存する治療法を提唱しました。
その後1996年に出版された著書『患者よ、がんと闘うな』はベストセラーになり、独自の主張でがん医療の在り方に一石を投じることとなりました。
一方で、近藤さんの抗がん剤治療などに対するスタンスには、がんの専門医から科学的な根拠に基づいていないなどという批判が多く出されていました。
関係者によりますと、近藤さんは13日、出勤途中に突然体調を崩し、搬送された都内の病院で虚血性心不全のため、亡くなったということです。
73歳でした。https://www3.nhk.or.jp/news/html/20220814/k10013770761000.html
- 2022/08/05 — 第82回厚生科学審議会予防接種・ワクチン分科会副反応 ... 入院時の血液データからは軽度の肝機能異常や心不全 ... 有(虚血性心疾. 患、心不全)(搬.
近藤 誠(こんどう まこと、1948年10月24日 - 2022年8月13日[1])は、日本の医師。
慶應義塾の一貫教育校(中・高)、大学医学部を経て癌の放射線治療の専門家となり、慶應義塾大学医学部専任講師を経て、近藤誠がん研究所の所長である[2]。
来歴
1948年、東京都の開業医の家に生まれる。1964年、慶應義塾中等部卒業、1967年、慶應義塾高等学校卒業。1973年、慶應義塾大学医学部を卒業、同年医師国家試験に合格、同・同放射線科に入局[2]。
米国ECFMG (Educational Commission for Foreign Medical Graduates) 取得。学部時代はボート部と茶道部に所属。医学部の同級生と学生結婚をしており、在学中に子供が誕生した[3]。
1976年、慶應義塾大学医学部放射線科助手に就任[2]。1979年からアメリカ合衆国に留学しロスアラモス国立研究所のパイ中間子治療施設で勤務するが、この粒子線治療には見切りをつけ翌1980年に帰国[2]、「各種心疾患例におけるタリウム-201心筋イメージング」で慶應義塾大学医学博士の学位を修得。国立東京第二病院(現国立病院機構東京医療センター)核医学センターを経て、1983年に慶應義塾大学医学部専任講師に就任。
海外の乳房温存療法紹介による著名化
1988年に慶應義塾大学専任講師の肩書きで「乳ガンは切らずに治る」と『文藝春秋』に寄稿[2]。温存療法と治癒率が同じなのに、乳房切除法は外科医の犯罪行為と指摘する内容であった。海外では普及していた乳房温存療法を日本で最初に提唱したことで著名となる[4][5]。
標準医療否定本出版以後と批判
その後、1996年に最初に『患者よ、がんと闘うな』を出版しベストセラーとなる[4]。文藝春秋から出版された『がん放置療法のすすめ 患者150の証言』や『医師に殺されない47の心得』といったベストセラーがある[6]。これらの標準医療を完全否定しだしてから批判されている[7]。
2013年近藤誠がん研究所セカンドオピニオン外来を設立。2014年3月慶應義塾大学定年退職[2]。癌のセカンドオピニオン外来を専門とし、独自理論による著書を通じて外科手術・化学療法・放射線療法を批判している。
2012年、日本文学振興会から「文化的業績」で第60回菊池寛賞を受賞したが、現場の医師からは「本を読んでがんを放置した結果、病を悪化させる患者がいる」「救える命も救えなくなる」など批判の声が上がっている[7][8]。
ほかに文藝春秋読者賞などを受賞している。
2022年8月13日、出勤途中で体調不良を訴え、虚血性心疾患のため搬送先の東京都内の病院で死去[1]。73歳没。
主張
- 以前は[いつ?]縮小手術を薦めていた。
- 手術、抗がん剤で治るという医師らを批判。
- 健康診断やがん検診が、無意味どころか、むしろ有害。健康な人に見つかる病気は治療しないほうが長生きできるという比較試験のデータが数多くある[9]。
- 「がんもどき」は悪化しないので放置しても良く、治らないがんは発症時に生命予後が決まっているため放置して静かに死を迎えるべきだと主張。
- 女性は医療の犠牲になりやすい。特に乳がん検診で受けるマンモグラフィは有害。信頼できる海外の比較試験では、約9万人の被験者をマンモグラフィありとなしのグループに分けて追跡したところ、定期的に実施してもがん死亡者数が減らない上、一度の検査で乳がん発症の原因になりうるほどの放射線量を浴びる。日本では乳房を丸ごと切除する"乳房全摘出手術"が増加しているが、近藤の元にセカンドオピニオンで来る患者で、本当に全摘出が必要だった人はほとんどいない。また、子宮頸がん検診では、寿命が延びたという比較試験はなく、受けるメリットはなく、早期発見・早期治療で不要な手術をさせられ、子供を産めなくなってしまう可能性がある[9]。
- 胃がん検診をやめた長野県の泰阜村では、胃がんで死ぬ人が半分以下になった。治療しなければ長生きできた人が、手術を受けたために早く死んだ"治療死"が胃がんで死んだことにされてきた[9]。
- ワクチンに対しても批判的な立場を取る。2018年に『ワクチン副作用の恐怖』を出版。
- メタボは厚生労働省を巻き込んだ陰謀の一端。日本ではBMIは22が標準とされているが、実測データでは、男性は25-27が最も死亡率が低い。女性も高コレステロール血症とされた人の寿命は平均値の人と変わらない。基準値を引き下げるのは薬を売るため。こういう国は他にない[9]。
2020年時点で現代医療否定本を50冊以上出した印税で、億単位の利益を得ている。ジャーナリストの岩澤倫彦によると、近藤誠の著書は不況な出版界には「売れるコンテンツ」とされており、がん医療の実績ではなく、出版界の都合でカリスマ医師のような存在に祭り上げられている。「近藤信者」と呼ばれる支持者がいる一方で、医療現場の評判は非常に悪い[5]。
1986年まではFirst Authorとして放射線治療に関する論文を投稿、その後はLast Authorとして乳癌に関する論文を複数所有。独自理論に関する論文はなく、一般向けでのみ展開主張している。1980年代に海外で普及していた乳房温存療法を、切除法が普及していた日本で提唱した第一人者であった[5]。
後に「がん放置理論」を唱えだしたことで、せっかく早期に発見できたのに進行がんにしてしまう患者を生み出し続けたことで批判される[7]。勝俣医師からは標準医療否定し、「患者の自己責任型インフォームドコンセント」という誤った形式のインフォームドコンセントを日本に広げたと指摘されている[7]。1996年の『患者よ、がんと闘うな』はベストセラーとなり近藤の名を一般に広め[4]、その他『医師に殺されない47の心得』など標準医療否定本を出版した[6][7]。
「がん放置理論」という現代医療の価値観を揺るがす方針を提示しており、2012年には日本文学振興会から「文化的業績」として菊池寛賞を受賞、他方でこの放置療法については標準医療で乳がん完治した記者や医療界隈から批判が寄せられている[8]。
近藤が支持される背景には、過剰な医療処置によって苦しんだ人も多いということがある[6]。過剰な投薬が命を縮めるという近藤の主張に対しては、少なくない医師の同意も得られる[8]。『医者に殺されない47の心得』の反響として読者葉書は7000通を超え、その内容からは患者の気持ちを尊重した医療への疑問や後悔の気持ちが寄せられている[10]。名古屋市大薬学部教授の粂和彦は、患者の生活が後回しにされ、近藤による批判が受け入れられやすい社会になってきたとする[10]。
経済雑誌の『東洋経済』に掲載の虎の門病院の高野利実の見解では、近藤は独自の「がんもどき理論」を提唱し、外科手術・化学療法・放射線療法に警鐘を鳴らし「放置」も提案している。抗がん剤はダメだと思考停止しており、2000年ごろと比べて全否定的になってきたという[11]。
石井光も、著書で近藤誠の「がん放置療法」への疑問・批判を述べている[12]。
インフォームド・コンセントを日本に広めた一人に近藤は数えられるが、日本医科大学武蔵小杉病院の腫瘍内科教授の勝俣範之によれば、近藤の広めたのは責任逃れのためのインフォームドコンセントで、近藤の持論を説明した後に患者が自己決定するという性質で、そうではなく各治療のメリットデメリットをもっと説明し患者の価値観を踏まえて共に決定しないといけない[6]。勝俣には『医療否定本の嘘』といった著作があり、近藤の主張を否定している立場である[6]。
三輪晴美毎日新聞記者(生活報道部)は自身のステージ4の乳ガンが完治させた「ハーセプチン」の認可を近藤が取り消すように主張していることを知って驚愕し、「誤った情報発信は断じて許されない。」と批判を述べている[8]。
著書『抗がん剤は効かない』では
図10-1は日本人男性の胃がん統計です。近年発見数が急増しているのは、高齢者にまで内視鏡検査をするようになった影響と考えられる。他方胃がん死亡数は横ばい傾向です。早期発見理論が正しいとすると、検診で発見される胃がん総数が増えれば胃がん死亡数は減ってしかるべきです。ところが死亡数は変わらない。とすれば、胃がんのうち近年増加した部分は「もどき」であるはずです。 — 『抗がん剤は効かない』 p228.
としているが、これは誤りであり、実際には日本人の胃癌の年齢調整死亡率は男女とも低下の一途をたどっている[13][14](年齢調整とするのは、長生きしただけ疾病罹患リスクが上がるため)。
2001年に呉共済病院の上村直実医師によりヘリコバクター・ピロリ菌発癌が証明される[15]。それまで胃がん検診により一万人に一人が検診被曝による胃癌と言われていた。また胃癌X線検診(胃透視)による死亡率低下は認められており、胃がん検診はエビデンスに基いている[16]。
六人の早期胃がんを十一~三十六ヵ月にわたって経過観察したところ、いずれも増大しなかった。(Lancet 1988;2<8611>:631)。 — 「抗癌剤は効かない」 p234.
著書で出典を記載しているが、この論文は胃がんとは全く関係のないALS/パーキンソニズムの論文である[17]。本邦で早期胃癌を放置し観察した研究では、59%(13/22例)が進行癌となり、46%(10/22例)が胃癌死となっているとの報告がある[18]。
近藤誠は乳癌検診にも否定的な論調を取る。しかし、1960年代から1980年代に実施された複数のランダム化試験により、コクラン・データベースでも、マンモグラフィによる乳癌検診が乳癌死亡率を低下させることが認められている[19]。この検査には議論がある。
虚偽のグラフ(前立腺癌の論文[20]を乳癌の論文としてすり替えるなど)を著書やテレビ番組で提示しており、専門医などから批判されている。[21][22]
近藤誠は2014年の「週刊文春Web」[23]で主張している。
#がん検診は有効ではない。
- がん治療のツールとして、手術や抗がん剤は無意味である。
- がんに早期発見・早期治療のメリットはない。
科学的根拠に基づくがん検診では、利益と不利益のバランスがどうかについては、がんの種類と検査方法の組み合わせの内、推奨される場合と不利益の方が上回る場合とがもう少し細かくまとめられている[24]。とはいえ、医療現場では経営側の方針で不適切な検査が実施されることもある[25]。
自身のホームページでは、減塩を批評し
ところが、世界中の研究結果を調べてみても、減塩を正当化する研究結果はありません(Am J Hypertens 2016;29:543)。そのレビューでは、以下の様に述べている。
- 世界人口の90%は、6.7g~12.5gの間にあるから、6g未満だと、世界の60~70億人が食事内容を変更しなければならない。
- そのような過激な勧告は、確実なエビデンスにもとづくべきだが、エビデンスは存在しない。
- 肥満や高血圧の人を2群にわけ、片方の食塩摂取量を6gに下げた(6g未満ではない)比較試験では、塩分制限は寿命になんの影響も与えなかった。 — https://kondo-makoto.com/report/report003.html
この引用は、レビューであり、研究論文ではない。また極端な減塩は意味がない(A Radical Sodium Reduction Policy is not Supported by Randomized Controlled Trials or Observational Studies: Grading the Evidence)ことを過去の研究を引用し主張している。最適な減塩は 一日あたり2300mgのナトリウム=5.84gの食塩と著者はこのレビューで述べている[26]。
4 件のコメント:
アラ カワイソウ
昔 読みましたよ
ご冥福を
反抗癌治療の近藤誠Dr.は
実のところDEATH汁やったんでしょかね
やってたならガス抜き要員なんだろな(苦
統一からの脱会を手助けするカトリック&プロテスタント教会みたいなもんで、患者@お客さんを逃がさない様に囲ってるだけに過ぎない
答えを欲する病に掛かってる人は、どこの業界でも鴨ネギの金蔓ですなw
後に「がん放置理論」を唱えだしたことで、せっかく早期に発見できたのに進行がんにしてしまう患者を生み出し続けたことで批判される
馬鹿のいうことを信じたのが間違いよな(爆wwwwwwwアナルがばがばうんこ駄々洩れ野郎を信じてる馬鹿も当然ry(爆wwwwwwwww
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