デルタ株、ワクチン接種しても鼻腔で増殖 米で確認
ナショナル ジオグラフィック
2021年9月8日 5:00
新型コロナウイルスのデルタ株は、規定回数のワクチンを接種した人の鼻腔でも、ワクチンをまったく接種していないときと同じように増殖しうることが、8月11日付けで発表された予備的研究の実験で確かめられた。増殖したウイルスが人に感染しうる点についても同程度だった。
つまり、ワクチン接種を終えた人もウイルスを他人に感染させる可能性があるということだ。その可能性はあるだろうとこれまで多くの専門家が考えていたものの、実験で証明されてはいなかった。
「私の知る限り、ワクチン接種が完了した感染者(の試料)からヒトに感染するウイルスが培養されうることを示したのは、私たちが初めてです」と、米ウィスコンシン大学のウイルス学者で、今回の論文の著者の一人であるケイスン・リーマーズマ氏は語る。論文は、査読前の論文を投稿するサイト「medRxiv」で公開された。
以前からインド、米マサチューセッツ州プロビンスタウン、およびフィンランドの病院でそれぞれ実施された研究でも、デルタ株にブレイクスルー感染(接種後感染)した場合、感染者の鼻に高濃度のウイルスが存在しうることは示されていた。そのため次に確認すべきことは、ワクチンを接種した人も、感染力のあるウイルスを排出するのかどうかだった。
デルタ株は極めて感染力が強く、免疫を回避してしまうため、「非デルタ株に比べてワクチン接種後のブレイクスルー感染が起きやすくなっています」と、英ケンブリッジ大学の微生物学者、ラビンドラ・グプタ氏は話す。グプタ氏の研究室は、ワクチン接種を完了した医療従事者もデルタ株に感染することがあり、その鼻に高濃度のウイルスが存在することを最初期に報告したグループの一つだ。
ウィスコンシン大学の研究結果が正しければ、ブレイクスルー感染した人は、その多くが発症しないまま、知らずにウイルスをまき散らすかもしれない。「これは警戒すべき発見です」と、今回の研究を主導したカタリナ・グランデ氏は説明する。氏は「マディソン市およびデーン郡新型コロナデータチーム」のリーダーを務める公衆衛生管理者だ。
米スクリプス・トランスレーショナル研究所の創設者で所長のエリック・トポル氏は、デルタ株に感染したワクチン接種完了者が、発症前あるいは発症せずにウイルスを他人に感染させること、そしてこれが従来株よりも高い確率で起こりうることを懸念する。「ですから、ワクチン接種を受けた人にとっても、マスクの着用と感染対策は重要です」
今回のような研究は、デルタ株が現在推定されているよりはるかに高い割合で拡大しうることを強調するものだと、米医療保険大手ユナイテッドヘルス・グループの最高公衆衛生責任者(CPHO)イーサン・バーク氏は言う。3月25日付けで学術誌「PLOS ONE」に発表された氏の研究は、たとえ予備的であってもすぐに結果の出る検査を頻繁に行うことが、新型コロナの感染拡大を抑える上で非常に効果的であることを示している。なお、氏はウィスコンシン大学の研究には参加していない。
「今回の研究は1地域におけるものとはいえ、ワクチン接種を完了しているか否かにかかわらず、人から人へウイルスが感染する可能性について重要な知見を与えてくれます。このような知見が、特に検証および精緻化されてゆけば、組織が検査やソーシャルディスタンスの確保、ワクチン接種等に関する方針を立てる際に非常に役立つでしょう」とバーク氏は述べている。
試料中のウイルスに感染性があるかを調べるには
科学者らは、鼻腔内にあるウイルスのRNAの量を調べるために、Ct値と呼ばれる基準値を採用した(編注:Ct値は、PCR検査でウイルス遺伝子を増幅させる際に、その量が一定値に達するまでに要した増幅回数。つまり、Ct値が低いほど検体中のウイルス遺伝子の量が多い)。
Ct値はウイルス量、つまり体内のウイルス粒子の数と関連する。ウイルス量が一定の値を超えると、感染者はウイルスを排出して他の人を感染させる可能性があると研究者らは推測する。
「新型コロナウイルスは鼻と上気道に感染します。ここは多量な抗体を長期間にわたって得ることが大変難しい場所です。免疫系は、これらの部位に高いレベルの量の抗体を作るようにはできていません」とグプタ氏は述べている。
ウィスコンシン大学の研究では、いずれも検査で陽性反応を示したワクチン未接種の人とワクチン接種を完了した人、計719人を対象に、検査に使用した鼻腔用綿棒を分析した。その結果、対象となったブレイクスルー感染者の68%はCt値が25未満、つまりウイルス量が非常に多かったことがわかった。これは体内でウイルスが複製されている徴候だとグプタ氏は説明する。
検体の鼻腔用綿棒に感染性のあるウイルスが存在するかどうかを確認するため、研究者らは、いずれも検査で陽性反応を示したワクチン接種済みの人と未接種の人、計55人の試料から採取したウイルスを、新型コロナウイルスに感染しやすい特殊な細胞内で培養した。その結果、ワクチン未接種の人の88%、接種済みの人の95%という、全員に近い人の試料で感染性のあるウイルスが検出された。
「試料を細胞に接触させると、感染した細胞は死にます。これは、そこにウイルスが存在し、感染性があることをはっきり示しています」とリーマーズマ氏は説明する。
ワクチン接種を完了した人も大量の感染性ウイルスを作り出すとしたら、ワクチン接種を受けていない人と同じくらいウイルスを広める可能性があることになる。
感染予防にはマスクとワクチンを
「現在は、感染性の非常に高い変異株の出現、免疫のない人の多さ、マスク着用をめぐる対立など、悪いことの重なった最悪の状況です」とグランデ氏は言う。
米疾病対策センター(CDC)は、8月16〜22日において米国の95.65%の郡で新型コロナの市中感染の危険が「やや高い」または「高い」としている。CDCが定義する「高い」とは、その郡の過去7日間の新規感染者が10万人中100人以上か、検査の陽性率が10%以上であることをいう。そのような地域ではデルタ株の感染から最大限に身を守り、また他の人に感染を広げることを防ぐために、室内で人前にいるときはマスクを着用するようCDCは推奨している。
承認されたワクチンによって、新型コロナ感染症の重症化や死亡を防ぐことはできるものの、高齢者、免疫機能が低下している人、基礎疾患のある人では効果が大幅に低下する。
「デルタ株がどのように作用し、感染するのか、そして最終的にどうすれば家や職場、地域社会で身を守れるのかについて理解を深めるには、この変異株に関する情報がもっと必要です」とバーク氏は言う。「それがわかるまでは、マスクの着用、ソーシャルディスタンスの確保、定期的な検査やワクチン接種などの基本的な衛生管理が、感染のスピードを遅らせ、重症化や死亡を防ぐ上で引き続き重要な役割を果たすでしょう」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOUD252Q60V20C21A8000000/
7 件のコメント:
毎日梅田を通って通勤してますが、電車で前に立つサマナちゃんにハナクソ投げつけて
イキのいいコロナちゃんをお裾分けしてるワイは悪質なスプレッダーでしょうか?
それともデトックス推奨健康推進主義者でしょうか?
🤪🤪🤪🤪🤪
日々怒涛のmRNAワクチンネガティブ情報が明るみになっておりますが接種済のワクチン信仰者の方々のメンタルは強靭でノババックスでの交差接種ブースターに希望を見出してる香具師とかちらほらおられますね。
さすがバイデン(梅田)でつねw
鼻腔内で無限に増殖するのか それとも
一か月くらい前からDrベッチーも言ってたなぁ
ビジネスマン以下の御用医学者は存在価値無いから辞めたら?www
読売新聞
鼻から感染防ぐ噴霧型ワクチンや予防薬、開発進む…粘膜にIgA抗体増やす
読売新聞 2021/09/09 08:05
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新型コロナウイルスの感染予防を狙った鼻噴霧型のワクチンや予防薬の開発が進んでいる。現行のワクチンは重症化を防ぐ効果は高いが、感染を完全に防ぐわけではない。今後、感染力がさらに強い変異ウイルスが蔓延(まんえん)する恐れもあり、治療薬とともに感染予防効果の高い医薬品に期待が高まっている。
ワクチンを筋肉注射すると通常、血液中に「IgG」というタイプの抗体が増える。ただ、ウイルスがまず付着する鼻やのどの粘膜にはIgGの量が少なく、感染予防効果は限定的だ。粘膜に分泌されるタイプの「IgA」という抗体が鼻やのどにできれば感染自体を防ぐ効果が高まる可能性がある。
三重大の野阪哲哉教授(ウイルス学)らは、鼻などの粘膜にIgAを増やそうと、新型コロナの突起の設計図となる遺伝物質を無害な別のウイルスに組み込んだ鼻噴霧型のワクチンを、新興企業「バイオコモ」(三重県)と開発中だ。
動物実験では、粘膜でIgAが増加した。2回接種した後に新型コロナを感染させると、3日後には鼻の粘膜でウイルスがほとんど確認されなくなった。野阪教授は「鼻噴霧は注射に比べ負担が小さい。1年以内の臨床試験開始を目指したい」と話す。
鼻噴霧型ワクチンは、東京大発の新興企業「ハナバックス」(東京都)も研究しており、塩野義製薬が製品化を目指している。海外では英オックスフォード大や中国・香港大などが臨床試験を始めている。
一方、福島県立医大の高木基樹教授(創薬科学)らは、IgA自体を鼻に噴霧する感染予防薬を開発している。感染経験者の血液からIgAを抽出し、その遺伝情報からIgAを大量生産することに成功した。予防薬開発に向けた前段階として7月には、IgAをフィルターに含ませたマスクを試作した。今後、市販を予定しているという。
国立感染症研究所の長谷川秀樹・インフルエンザ・呼吸器系ウイルス研究センター長は「感染が拡大すればウイルスが変異する可能性もそれだけ増える。感染の予防は未知の変異ウイルスの出現を防ぐ上でも重要だ」と話している。
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