2016年7月19日火曜日

IOCがロシアのスポーツ省など主導 組織的なドーピングが行われていたと認定

IOC 組織的ドーピングでロシアへの制裁を検討
7月19日 5時01分

WADA=世界アンチドーピング機構の調査チームは、おととしのソチオリンピックで、開催国ロシアのスポーツ省などが主導して組織的なドーピングが行われていたと認定しました。これを受けてIOC=国際オリンピック委員会は19日に理事会を開き、ロシアに対する制裁を検討する方針を示しました。

この問題はことし5月、アメリカの有力紙ニューヨーク・タイムズなどが、おととしのソチオリンピックで開催国ロシアがドーピングに陽性反応を示した検体をすり替え、ロシアが獲得した33個のメダルのうち、少なくとも15個についてドーピングの疑いがあると伝えたものです。
これを受けてWADAの調査チームは問題を告発したドーピング分析機関の責任者の証言の裏付けを進めました。そして18日、チームリーダーでスポーツ法律学の専門家、マクラーレン氏がカナダのトロントで調査結果を公表し、ソチオリンピックのドーピング検査で陽性反応を示した多くの競技の選手の検体がすり替えられていたと認定しました。
具体的には、本来開封ができない容器を開け検体をすり替える方法をロシア連邦保安庁が開発し、どの検体をすり替えるかスポーツ省の副大臣が分析機関に指示していたとして、国家主導のドーピングが行われていたと指摘しました。
また、組織的ドーピングは2011年からおよそ4年間行われたとしたうえで、2013年にモスクワで行われた陸上の世界選手権や、去年カザンで行われた水泳の世界選手権などと合わせて陽性反応を示した577の検体のうち、ロシア選手を中心とする312の検体がすり替えられていたことが明らかになったとしました。



これを受けてIOC=国際オリンピック委員会のバッハ会長は「オリンピックとスポーツの信用に対するこれまでにない攻撃だ。問題に関与した個人や組織に対し、厳しい制裁を科すことも辞さない」という声明を発表し、19日に電話による理事会を開いて、ロシア側への制裁を検討することを明らかにしました。
パラリンピックでも制裁検討

IPC=国際パラリンピック委員会のクレイバン会長は声明を発表しました。
この中でクレイバン会長は、「報告にはショックを受けている。IPCはこの報告がパラリンピックにどのような影響をもたらすのか分析を急いでいる」と述べました。そしてWADAの調査チームとロシア側からさらに説明を受けた上でパラリンピックでも組織的なドーピングが行われている事実などが明らかになった場合は今週後半にも理事会を開き、リオデジャネイロパラリンピックに向けての制裁なども検討することを明らかにしました。
厳しい対応求める声

WADAの調査結果について、カナダアンチドーピング機構のポール・ミリア会長は「ロシア政府の中枢までドーピングへの関与が認定されたのが最大の驚きだった。ロシアオリンピック委員会を資格停止処分とするのが適当だし、ドーピングをしていない世界中のスポーツ選手が支持すると思う」と話し、IOC=国際オリンピック委員会にロシアへの厳しい対応を求めました。
また、報告書の中で検体を入れる容器の封が破られ、中身がすり替えられていたと認定されたことについて、「リオデジャネイロオリンピックに派遣されるWADAの監視チームは容器が開封されていないか、すべての検体について12時間態勢ではなく、24時間態勢で監視する必要がある」と話し、リオデジャネイロオリンピックでの監視態勢の強化を求めました。
一方、記者会見に出席したロシア国営テレビの女性記者は「今回の調査はモスクワ検査所のロドチェンコフ元所長の証言が主な根拠となっているが、彼はロシアで捜査対象となり国を逃れた人間だ。事実に基づいた調査とは言えない」と調査を批判しました。
リオ五輪組織委「クリーンな大会へ努力」

WADAの調査結果を受けてリオデジャネイロオリンピック・パラリンピックの組織委員会は18日、「ドーピングの不正については厳格な対処を行うというIOCの立場を支持する。組織委員会としてクリーンな選手を保護するため責任をもってクリーンな大会を実現できるようIOCなどとともに最大限の努力をする」というコメントを発表しました。
「政治の介入」プーチン大統領 強く反発

ロシアのプーチン大統領は18日、「スポーツへの政治の危険な介入だ」として、強く反発しました。
ロシアの大統領府は、プーチン大統領の声明を発表し、「スポーツへの危険な政治の介入を目の当たりにしている。スポーツが地政学的な圧力の道具とされている」と述べ、欧米がスポーツを利用してロシアに圧力をかけていると反発しました。そのうえで、「ドーピングとは無関係の選手まで制裁が科されようとしている」と述べ、あくまでも選手個人が責任を負うべきだという立場を強調しました。
その一方で、プーチン大統領は「報告書で名前が挙がった人物は捜査が終わるまで一時的に職務を停止する」と述べ、国家主導が疑われているドーピング問題に真剣に取り組む姿勢をアピールしました。
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20160719/k10010600431000.html


ロシアのスポーツに関わってるドーピングしてでも勝ちたい必死な人々にとってはD-Flagですな。(爆wwwwwwwwww

2 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

日本はWADAにすら加入してない野球を東京五輪にねじ込もうとしてるw

匿名 さんのコメント...

ケニア陸連の元会長が死去、薬物隠ぺい疑惑のさなかに 写真1枚 国際ニュース:AFPBB News
http://www.afpbb.com/articles/-/3098681

2016年08月25日 17:11 発信地:ナイロビ/ケニア
陸上
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ケニア陸連の元会長が死去、薬物隠ぺい疑惑のさなかに
国際陸上競技連盟(IAAF)の倫理委員会から暫定資格停止処分を科されていたケニア陸連(AK)のアイザイア・キプラガト会長(2003年8月20日撮影、資料写真)。(c)AFP/JACQUES DEMARTHON
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【8月25日 AFP】ドーピングの隠ぺい疑惑の調査が続くケニアで、2015年まで同国陸連(AK)の会長を務めたアイザイア・キプラガト(Isaiah Kiplagat)氏が24日、72歳で死去した。家族が発表した。

 AKを23年にわたって支配し、国際陸上競技連盟(IAAF)の評議員も務めたキプラガト氏だが、同国陸上選手の薬物違反を隠ぺいしていた疑いで、昨年11月、ほかに2人の幹部とともに資格停止処分を科されていた。ケニアのドーピング疑惑では、2012年以降だけで40人以上の選手が出場停止処分を科されている。

 家族の発表によれば、キプラガト氏はがんに侵されており、24日早くに死去したという。

 IAAFは、当時のキプラガト会長とデビッド・オケヨ(David Okeyo)副会長、会計担当のジョセフ・キニュア(Joseph Kinyua)氏が、米スポーツ大手ナイキ(Nike)からAKに支払われた50万ドルを横領し、「ケニア国内の反ドーピングシステムを破壊した」とみている。

 ケニアの元検察官、シャラド・ラオ(Sharad Rao)氏の下で調査は現在も続いており、結果はまだ明らかになっていない。(c)AFP