2014年12月11日木曜日








かけ‐ひ【×筧/懸け×樋】
地上にかけ渡して水を導く、竹や木の樋(とい)。かけどい。かけい。

かけい【筧】
泉のわく所から縁先の手水鉢へ清水を導く樋(とい),またはその仕掛け。〈かけひ〉ともいい,懸樋とも書く。樋には節抜きまたは半割りの竹やくり抜きの木が用いられた。その水の落ちる音の閑寂な趣が好まれて《後拾遺集》以降の多くの和歌にうたわれ,また《北野天神縁起》《一遍上人絵伝》などに描かれるので,平安時代末ころから用いられたと思われる。茶の湯の発達にともない,蹲踞(つくばい)にしかけて水を落とすことが,さらにいっそう好まれるようになった。


かけい
水を引くために架設した樋(ひ)。懸樋(かけひ)ともいう。通常竹筒でつくられるが、木製の場合もみられる。古くは自然の湧水(わきみず)や小川から台所や手水(ちょうず)に水を引くのに用いられた。また、井戸から台所に水を引く場合もある。豊臣(とよとみ)秀吉が築いた大坂城の山里丸のように、茶の湯の場に山里の景が好まれるようになると、蹲踞(つくばい)に筧が組み合わされ、また庭に風情を添えるために筧がつくられるようになる。
 現代の庭園でも、茶庭の露地の蹲踞などに筧がつくられる。その多くは水道を利用するため、竹柱を立て、その上に駒頭(こまがしら)とよぶ木片をのせ、駒頭に水口となる竹をつけて、その中を水を通している。また、循環ポンプをつけた金属パイプ製の筧が住宅庭池用につくられている。[平井 聖]

筧】より

…泉のわく所から縁先の手水鉢へ清水を導く樋(とい),またはその仕掛け。〈かけひ〉ともいい,懸樋とも書く。樋には節抜きまたは半割りの竹やくり抜きの木が用いられた。その水の落ちる音の閑寂な趣が好まれて《後拾遺集》以降の多くの和歌にうたわれ,また《北野天神縁起》《一遍上人絵伝》などに描かれるので,平安時代末ころから用いられたと思われる。茶の湯の発達にともない,蹲踞(つくばい)にしかけて水を落とすことが,さらにいっそう好まれるようになった。…




きたのてんじんえんぎ【北野天神縁起】
菅原道真(すがわらのみちざね)の生涯や死後の怨霊(おんりょう)説話、北野天満宮の由来・霊験を描いた絵巻。鎌倉時代の作。


きたのてんじんえんぎ【北野天神縁起】
鎌倉時代初期の社寺縁起の代表的作品。天神信仰の隆盛に伴い種々の作品が制作され遺品も多い。最も古い遺品は,根本縁起として北野天満宮に秘蔵された9巻本で,詞書中に〈承久元年(1219)今にいたるまで〉とあることから承久本と呼ばれ,ほぼこのころの制作と考えられる。1巻から6巻には菅原道真の生涯と死後の怨霊による災いが描かれる。後の2巻は絵のみで詞書はなく,日蔵(道賢)上人地獄巡りと六道のありさまを収める。

北野天神縁起
きたのてんじんえんぎ
絵巻。菅原道真(すがわらのみちざね)の一代の伝記に、あわせてその死後の祟(たた)りや北野天神創建の由来、およびその霊験譚(れいげんたん)などを描いたもので、諸国の天満宮に流布している。そのなかで制作年代も古く作品的価値も高いものとして、京都北野天満宮所蔵の「承久(じょうきゅう)本」8巻(国宝)と「弘安(こうあん)本」残欠2巻とがとくに名高い。「承久本」は詞書(ことばがき)の初めに「承久元年己卯(つちのとう)(1219)今に至るまで」とあるのでこのようによばれ、制作時期もそのころと考えられる。この絵巻は道真一代の物語、死後の事跡および日蔵(10世紀の高僧)の六道めぐりを説くにとどまり、他の天神縁起にみられるような、その後の北野天神鎮座の由来や、霊験譚を欠いている。本巻は現存絵巻物中もっとも縦幅が広く、その大画面に大胆な構図、雄渾(ゆうこん)な筆致を用い、色彩は華麗で描写も溌剌(はつらつ)としており、「北野天神縁起」中の圧巻である。「弘安本」は、下巻の詞の末尾に「弘安元年(1278)夏六月のころ微功をおふ」とあることからこの名があり、筆者が従来土佐行光(ゆきみつ)と伝えるところから「行光本」とも称される。承久本とは反対に、繊細な描線、淡泊な色彩を用い、優雅な趣(おもむき)に富む。制作時期はやはり弘安ごろとみられる。
 この2作のほかに注目すべきものとして『松崎天神縁起』(6巻、山口・防府(ほうふ)天満宮)『荏柄(えがら)天神縁起』(3巻)があげられる。『松崎天神縁起』は、道真の一代記、および死後の神人としての霊験譚のほかに、松崎神社(現防府天満宮)創建の由来を加え、この点が他の天神縁起と内容を異にする。1311年(応長1)の制作で、絵は濃く明確な描線と鮮麗な色彩が特徴的である。『荏柄天神縁起』は鎌倉の荏柄神社に伝来したのでこの名があり、1319年(元応1)の制作。このほか室町以後のものも多数伝存し、中世以降における天神信仰の著しい普及を物語っている。[村重 寧]
『源豊宗編『新修日本絵巻物全集9 北野天神縁起』(1977・角川書店) ▽小松茂美編『日本絵巻大成21 北野天神縁起』(1978・中央公論社) ▽小松茂美編『続日本絵巻大成16 松崎天神縁起』(1983・中央公論社)』





、、、(爆wwwwwwwww

1 件のコメント:

ご近所 さんのコメント...

手水、、、そんな苗字の人そう言えば居ますねえ^^